買った本など

技術への問い

技術への問い

ハイデガーとマクルーハン―技術とメディアへの問い

ハイデガーとマクルーハン―技術とメディアへの問い

ハイデガーともあろう人なら、単純に「人間性/技術」という二項対立に陥ることなく論じているのだろう。ただ、ハイデガーのひとりの弟子であるアーレントは『人間の条件 (ちくま学芸文庫)』で宇宙開発や遺伝子技術について批判的に言及している部分があるし、もうひとりの弟子であるヨーナスも『生命の哲学―有機体と自由 (叢書・ウニベルシタス)』でサイバネティクス批判をしている。
私の基本的なスタンスは、人間=技術のハイブリッドな生を肯定しつつ(ex.人工呼吸器、胃ろうをつけて生きる、透析技術を用いて生き延びる、など)、技術に一定の制限を設ける(出生前診断など)というものだが、それをいかに論理的に言うかが勝負になるのだろう。